岩美の桜

【岩美町の先人】岩美町は大岩駅の桜並木が観光名所として有名ですが、実は岩美駅や金峯山、鵜殿家墓地などに咲く桜も美しいです。その桜は郷土愛に溢れた『わだのおじいちゃん』の贈り物とはあまり知られていません。

このわだのおじいちゃんとは和田麻太郎さんという岩美町浦富にて明治44年2月に竹本家の三男として生まれ、14歳から東京や大阪で商売をしながら太平洋戦争前後を生き抜き、晩年は東京・国立で家具製造会社を営んでいた郷土愛のあふれる日ソ親善の功労者です。

 和田麻太郎さんについての記事はこちら

スタッフ個人的な意見を書きますが、私自身、誰が植えたのか?など考えることもせず、ただただ美しいとばかり情報発信していましたが、とても思い入れのある大切な桜だと実感しました。歴史を知ると一層見える形式が変わると思います。ぜひ和田さんの郷土愛や功績を知って桜を眺めてください。

また、澤田廉三さんと和田麻太郎さんは同じ浦富出身、もともと知り合いでしたが、澤田廉三さんが建立した露軍将校遺体漂着記念碑を通じて和田麻太郎さんが日露友好に導きました。そのことについては⇒ 露軍将校遺体漂着記念碑 に詳しく書いています。

郷土愛、人類愛、母子愛等、岩美を愛する先人が思いを込めた活動が、時を重ねて世代が変わるにつれ消えかけていきます。

その一つに、昭和42年に澤田廉三さんの意志により、仙英ヶ丘の秋田県角館の枝垂れ桜が植えられましたが、植樹後に枯れてしまったようで、この桜の話を知る町民はほぼいない状態になりました。この桜を再度植樹しようと動いたのが仙英ヶ丘の秋田県角館の枝垂れ桜を育てる会の皆さまで、知人を頼って秋田県庁に交渉して頂き、天然記念物角館の枝垂れ桜を岩美まで運んで貰い、仙英ヶ丘と岩美中学校に植樹が叶いました。令和5年5月5日に植樹し、令和6年見事に開花しました。

仙英ヶ丘枝垂れ桜を育てる会
植樹由緒
  1. 仙英ヶ丘枝垂れ桜を育てる会で植樹と整備をしました
  2. 岩美中学校に秋田の天然記念物・角館の枝垂れ桜の苗木を植樹しました
  3. 岩美町でコウノトリの集団を確認しました&枝垂れ桜の成長記録
  4. 仙英ヶ丘の角館枝垂桜開花と由緒について

サクラに限らず、岩美町の人々と歴史、自然のかかわりをもっともっと深堀して記録に残していきたいと思います。