令和3年度山陰海岸ジオパークガイド養成講座初級第4回

令和3年度山陰海岸ジオパークガイド養成講座初級第4回レポートです。

第4回は、第3回「ガイドとしてのマナー・接遇」・リスクマネジメント「保険の仕組み」に続き、午後から「歴史の道 百選 蒲生峠」の現地研修で、蒲生にある地区公民館の一寸法師の館に集合しました。

そこから、蒲生峠の頂点(海抜357m)まで移動をし、講師にお招きした地元の西原さんに、峠道の始まりにある延命地蔵についてお話を聞き、峠を下りました。

蒲生峠

新緑がきれいで、吹く風が気持ちよく、海風とは違う空気を味わいながら下っていくと、本来であれば倒木があちこち散乱しているところですが、五月初めに片付けられたそうで、難なく通行することができました。地元の方の保全活動に感謝しています。

木々に目を向けると一抱えもある杉の木が根こそぎ倒れていたり、中ほどで折れていたりと、今期の冬の雪や雨がひどかったと想像ができました。

途中、落ち葉に埋もれた石畳道があり、木々の葉や幹肌を観察しながら約3㎞の峠道を下り、一寸法師の館に戻った後、スタート地点の峠の上に置いていた車を取りに山道を歩き約1時間半のウォーキングでした。また、途中で鹿の角を拾いました。 鹿の雄の角は春に生え替わり、落ちたものかと思いますが、何かに齧られたあとがあり、角にはカルシウムやコラーゲンなどの栄養素があるとされていますので、山に住む動物の養分になったのかなと想像しています。

かつて、在原業平をはじめ大伴家持、山上憶良らが国司として因幡、伯耆に下る際に通ったと言われる蒲生峠、また羽柴秀吉も鳥取城攻めで進軍した蒲生峠、そんなことに思いを馳せながら踏みしめて歩いた山陰道・歴史の道蒲生峠でした。

案内していただいた西原さんいわく、「雪の蒲生峠が一番素晴らしい、その頃にまた歩きましょう」

と雪の中の蒲生峠の道を見せていただきました。雪の生活は大変だと思いますが、生活をされている地元の方が、素晴らしいとおっしゃることが、地域に誇りを持っているのだと感じ取れます。

確かに蒲生峠の冬景色はとても美しいですが、海側と違い、想像以上に雪深いため慣れない人が単独では危険なこともあるので機会があれば安全第一で会員を募って案内していただき、一番素晴らしいとされる景色を体感しながら歩ければと思います。


続いて令和3年度山陰海岸ジオパークガイド養成講座中級編は9月初旬から開講予定ですが、情勢により変更・中止になる恐れもございますので受付はまだ行っておりません。仮予定はこちらからご確認ください。