鳥取県岩美町の熊井浜は、浦富海岸の東端にある、白い砂浜と青い海がとても美しい自然海岸で、この浜にはオカヒジキなど、昔からこの環境で生きてきた海浜植物が生育しています。しかし、近年、北アメリカ原産の外来植物であるオニハマダイコンが繁殖し、熊井浜特有の植物の生育量が減少しています。
このオニハマダイコンを除去することで、オカヒジキに代表される、熊井浜本来の植物が、ゆっくりと戻ってくるための手助けプロジェクトを今年も行い、7年目になりました。
第7回オカヒジキ戻ってこいこいプロジェクト概要
○実施日 令和3年5月30日(日・小雨決行)
○講師:環境省 浦富自然保護官事務所 自然保護官 寺内氏
9:00 熊井浜入り口駐車場集合
9:10~熊井浜の在来植物・外来植物のレクチャー
9:30~11:30自然観察・オニハマダイコンの駆除・海岸の清掃活動
○対象・小学生以上(小学生は保護者同伴)
○申し込み・当日受付(参加無料)
○持参品・飲み物、帽子、タオル、軍手、筆記用具・マスク等コロナウイルス感染防止対策用品
主催 いわみガイドクラブ くまやの自然を守る会
(岩美町観光協会内 いわみガイドクラブ 0857-72-3481)
協力団体 自然観察指導員鳥取連絡会
5月17日現在、新型コロナ警戒事態宣言が発令されていますので県をまたいだ移動は旅行だけでなく研修の場合でも控えるようにとされていますので、県内の方、もしくは香美町・新温泉町滞在の方に限ります。詳しくは岩美町HPを必ずご確認下さい。
オカヒジキ戻ってこいこいプロジェクトの継続について
一度駆除しただけではただ駆除する作業をしたというだけにとどまって成果などの実感につながりにくいですが、一過性ではなく継続し、回を重ねていくにつれオカヒジキの株数が増え本来の生態が戻ってきつつあるということと自然環境の変化による増減を感じ取ることができます。(2020年はオカヒジキが減少しました。)
2015年に除去したオニハマダイコンは64.4kg、その後21.7kg(2016年)、33.7kg(2017年)、18.7kg(2018年)、1.75kg(2019年)と次第に減り、一方本来の自然海岸を戻すべく増やしたい自生オカヒジキは数株しかなかったのが年々増加し、なんと3114本(2019年)まで増えました。2020年の結果は砂浜が大きく広がり、浜崖がなくなるほどで、オカヒジキは砂に埋もれたのか数百程度しか確認できませんでした。除去したオニハマダイコンは昨年同様1.75kgで写真に掲載しています。また、2019年から、オニハマダイコンと並行して除去しはじめたオオハマガヤは31.7kgでした。2019年は21.9kgです。まだ2年目ですので今後の変化を見ていきたいと思います。
異動により岩美町を離れ以前精力的に参加されていた環境省の方や、大学を卒業して居住地が変わってしまった参加者の方に対して、継続している結果をFacebookなど通じて報告することも活動の励みになっています。世代や作業内容・自然環境が変わりながらも、このような保護活動を岩美町の未来につないでいけると良いなと思います。
オカヒジキ戻ってこいこいプロジェクト過去の結果レポート
参加してくださる皆様のおかげで当初数株しかないオカヒジキが回(年)を重ねるごとに大幅に増えていき、駆除するオニハマダイコンの重量が減っているのがわかります。各年をクリックしていただくとフェイスブックページに投稿した記録写真に移動します。2015年に関してはWEB記録がございませんことをご了承ください。
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