岩美町小畑古墳群と高野坂古墳群について学びました

山陰海岸ジオパークガイド養成講座初級第4回『小畑古墳・高野坂古墳』のレポートです。

「因幡の石舞台」……小畑古墳群は、駟馳山麓にあり、8基の内5基が国道9号線の拡張工事で発掘調査されました。

その内の3号墳は、国道178号線沿いに移築、復元され、駟馳山登山口のあたりにあります。

横穴式石室の天井石は転落し失われているため壊れた家形石棺は復元され、石室の天井部分は全て取り払われた形で展示されていて、石室内部を俯瞰的にながめられます。


近くには1号古墳があり、施錠された入口から石室内部を覗くことができます。かつて、地元の人たちが33体の観音像を祀り大事にされていたそうで今は、別にブロックの祭壇を建てそちらに祀られています。

また、5号墳は、鳥取市の布施運動公園に移築復元されていますが、石室の天井石は31トンという巨大なものです。(その天井石を吊り上げるために、3倍の90トン用の巨大のクレーン車を使ったとのこと。)

続いて、「王家の谷」?とも呼ぶ高野坂川のかつての流域に沿った高野坂古墳群へ移動をしました。

古墳群の中の10号墳は、広域農道整備により移築・復元され、髙野坂古墳公園として整備されました。

現在36基の存在が確認されており、出土品・遺構の内容は質・規模ともに因幡を代表される後期古墳群とされています。

出土土器から、6世紀中頃から8世紀にかけて長期間古墳が造られ、その変遷が追えるとのことで、

盗掘されているものの、10号古墳から埋葬施設や残された副葬品からみても古墳群の盟主的存在であるそうです。

この横穴式石室は施錠されており、今回、中に入ることは出来ませんでしたが、門扉の間から家形石棺を覗くことができました。

その後、藪をかき分け、石室の天井部分が無くなった9号墳を真上から石室・石棺を覗いたり、また7号墳では石棺は失われていますがこうもりのいる石室に入ることができました。

案内していただいた町文化財保護委員の方は両古墳群の発掘にかかわったことからその時の事情も加えながらの解説・説明には新たな気づきと関心をさらに高めることができましたことお礼申し上げます。

次回の山陰海岸ジオパークガイド養成講座は11月7日荒砂神社と桐山城址について学びます。

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