鳥取県岩美町の海岸では、春から夏にかけて夜光虫が多く発生します。夜光虫は海洋性のプランクトンの一種で、波などの刺激を受けると青白く発光する性質を持っています。特に5月頃に発生がピークを迎え、幻想的な光景が広がることがあります。
山陰海岸では、夜光虫の大発生が赤潮の原因となることもありますが、夜光虫由来の赤潮は毒性がなく、魚の大量死などの影響は少ないとされています。
2025年5月14日に鴨ヶ磯~城原海岸にて日中に赤潮が発生していました。
夜の東浜海岸の写真(いわみガイドクラブ会員より提供)
日本海側で発生する夜光虫は、ヤコウチュウ(Noctiluca scintillans)という海洋性プランクトンの一種です。夜の海で青白く光る幻想的な現象は、この微生物が発光することで生じます。
発光の仕組み:夜光虫は外部からの物理的な刺激(波や水流など)を受けると、ルシフェラーゼという酵素がルシフェリンとの反応によって化学エネルギーが光エネルギーに変換され青白く光ります。
発生時期:日本海側では、海水温が上昇する5月から9月にかけて多く発生します。
発生条件:湾状の海岸や遠浅の海岸では、潮の流れが穏やかで夜光虫が留まりやすく、大量発生しやすい傾向があります。
夜光虫の発光は防御反応の一種と考えられていて外敵が接近すると発光し、驚かせて逃げる時間を稼ぐ効果があります。また、より大きな捕食者を引き寄せ、敵を食べさせる「警告」の役割を果たすこともあると言われています。
特に鳥取県岩美町や京都府伊根湾では、夜光虫の発光現象が観察されることがあり、幻想的な光景を楽しめます。
夜光虫の発光は美しいですが、昼間には赤潮として海面が赤褐色に変わることもあります。観察する際は、昼間の赤潮の発生状況をチェックすると、夜に光る海を見られる可能性が高まります。山陰海岸では、夜光虫の大発生が赤潮の原因となることもありますが、夜光虫由来の赤潮は毒性がなく、魚の大量死などの影響は少ないとされています。
なるほど…もっと深堀したらわからないことだらけでさらに調べて…と繰り返すと抜け出せなくなりました…座学で調べて読むだけでなく、この昼間の城原海岸での赤潮、夜の東浜海岸の夜光虫、写真とその場所を知っていることでイメージしやすく理解が深まりました。
興味があれば、夜の海岸を訪れてその美しい光を観察してみてください。
また羽尾海岸や網代、お隣兵庫県の香住等山陰海岸の様々なところで観察報告写真がSNS等で見受けますのでチェックしてください。