岩井温泉は1200年以上の歴史があり、その宿泊先のひとつ、明石家さんは江戸元和元年(1615年)創業の老舗温泉旅館です。
昭和初期に再建された木造3階建ての和風のお宿の外観は岩井温泉の街並みの代表的な建築物で落ち着きと風情が醸し出され、館内も歴史深い日本の温泉宿を感じ、旅の疲れをほぐしゆっくり過ごすことができます。
温泉は庭園露天風呂、男性浴場、女性浴場、貸し切り浴場があり庭園露天風呂は男性専用:15:00〜18:00、女性専用:18:00〜21:00、混浴利用:21:00〜23:00と区切られています。
お部屋は和室、和洋室、特別室の3タイプでお料理は四季を通じて標準会席、但馬牛ステーキ付き会席、アワビ付き会席の3種類と、季節の旬に応じた会席(猛者エビ、岩ガキ、松葉カニ等)があります。
明石家
鳥取県岩美郡岩美町岩井536
0857-72-1515(※受付時間:8:00~20:00)
岩井温泉の歴史については岩井温泉のページに記載しています。
『山陰土産』島崎藤村ゆかりの宿でもある明石家さんの貴重な書をみせていただきました。
小説家・詩人の島崎藤村は昭和2年7月8日から12日間、次男鶏二を伴って山陰の旅の連載『山陰土産』を書かれ、その中に岩井温泉で宿泊し、浦富海岸を訪れた際のことも記載されています。(敬称略)
山陰土産の四・五を拝見すると、岩井温泉に宿泊し、翌日に浦富海岸にて岩壁と洞窟と島々岩々を案内され龍神洞の魅力について記されていて、読むだけでも風景が浮かんできます。読む前に実際に浦富海岸に足を運ぶ、読んだ後にもう一度浦富海岸に足を運ぶ、という愉しみ方もありますね。
(岩美町では2017年に「島崎藤村と巡る浦富海岸」が開催され、その際に、いわみガイドクラブもガイドとして参加しました)
島崎藤村が明石家さんに宿泊した当時、次男鶏二は駆け出しの画家で、浦富海岸の景観に心が動かされたようです。また藤村の書が保管されており、また写真も見せていただきました。
※地域学習のための取材をして撮影しているものです。写真のコピー・転載・複製・配布等は個人・商用利用問わず固く禁止しています。通常公開していないので宿泊の際にお尋ねください