浦富お台場公園は平成10年に国の史跡に指定されている東西長さ約92m、南北約40m、高さ4mの両翼開放型の台場跡です。
江戸時代末、黒船襲来により徳川幕府の鎖国政策に基づいて鳥取藩でも防戦のため11ヵ所に台場が築かれ、大砲が設置されました。浦富台場跡もその一つで、文久3年(1863)、鳥取藩執政職(家老)だった鵜殿道長が地元の農民の労役を指示して赤土を盛って構築し、一番高い部分で幅約10mたかさ3m程の土塁が約90mにわたって、海に向かって鳥が翼を広げたような形がそのまま残っています。
周辺は「お台場公園」としてきれいに整備され、犬の散歩や子供とのピクニック、フリーマーケット(許可を得たイベント)で地元の人にも利用されすぐ目の前に浦富海水浴場の砂浜が広がっています。
「岩井郡海辺村々絵図元治元年(1864)」によると、浦富台場が2か所描かれていて、もう一か所は西側400mほどの汀線(海面または湖面と陸地との境の線)から同一線上にあり、どちらも「御台場」と記されていたことから西側の台場(現在遺構も無し)は浦富陣屋に近いことから、いざというときの出陣態勢が想定されます。
また守備も農兵の組織が洋式の訓練を行って、神職隊(神主)、力者隊(相撲取り)もあり、庄屋が名字帯刀を許されて指図に当たったようです
文久5年5月10日は攘夷決行の時とされ長州下関では打ち払いを実行し、文久3年6月、鳥取藩守備の大阪天保山砲台でも英国船砲撃をしたので、因伯海岸にも外国船の報復があるかもしれないと警戒し海岸防衛にあたっていました
お台場公園のすぐそばにあるcafeニジノキさんの窓からもお台場公園と浦富海岸が一望でき、フリーマーケットやヨガ、ウクレレ教室など開催されています。お店の器は鳥取の窯元の作品で岩美町の延興寺焼きなどのカップ、お皿で提供してくださいます。
cafe ニジノキ
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