岩美町の東端に位置する東浜海岸は陸上岬と羽尾岬の間の長い砂浜で山陰本線東浜駅を降りて目の前にある海岸です。
夏には陸上パーキングが海の家となり目の前の岩々を冒険気分で探索しながら磯遊びができます。海のコンディションや潮の満ち引きにより海水の高さが変わりますが比較的遠浅なので穏やかな日は家族連れでにぎわいます。
また夕日と漁火が美しいスポットでもあり陸上岬から夕日を眺めて海岸に向けて星空ウォーキングもオススメの楽しみ方です。
西脇展望駐車場は少し西側にスクロールしてください。
東浜海水浴場はかつて夏の臨海学校で賑わい、鳥取県立鳥取西高等学校で実施された臨海学校の場所でもあります。この学校は昭和32年から40年まで実施されていました。民宿もたくさんありましたが現在は臨海学校の廃止や児童の減少にあわせて営業している民宿も減少しました。
岩美町ではバーベキューができる海岸は限られており、東浜海岸野外施設(バーベキューハウス)では海岸全体が見渡せるレンガ炉があり、1棟あたり20-25名くらいが座れ、鉄板のみレンタルができ、食材や網、炭は利用者の持ち込みになります。(6棟あり)※テント泊は禁止です
西脇展望駐車場あたりには離水海食洞や西脇洞門、相撲塚、東浜駅周辺には陸上洞門や相撲塚や陸上鉄橋、甘露神社など歴史深いポイントもありますのでぜひまち歩きもしてください
日本海と3方を山に囲まれた陸上地区は因幡と但馬の国境の村として藩政の始めから国境番所が置かれ、不審なものや抜け荷の取締がなされていました。町内には9つの武内社(朝廷に登録された格式高い神社のこと)があることから陸上にはかなりの戸数の集落が形成されていたことがわかります。かつては陸の孤島とされていましたが、田河内トンネルの開通など道路の開通を経て生活の便が発達しました。
嵐が浜から西脇海岸まで東西約1000m南北200m高さ20mの砂丘を持ち駅、学校、集落は砂丘の上にあります。
日本海上に見える漁火は、主にイカ釣り船で夏の風物詩でもあり、陸地から見る漁火の灯りは【海の高速道路】【鳥取の銀座】などといわれています。現在では漁獲量が減り、イカで鯛を釣ることもあるそうです。また市場が休みの前日(金曜日)は船の出が少なくなります。
陸上とかいてくがみと読むことについては、従来から言われる古事記や日本書記にある玖賀耳之御笠説(くがみのみかさせつ・陸耳御笠)があります。陸耳御笠は大和王権に反逆的な人物で「人民を害する」などの理由で、大和王権に討たれたり、天皇または皇族が討伐に赴くという記事も多く、丹後から西へ西へと逃げながらも転戦をし、若狭や舞鶴一帯だけではなく、丹波・丹後・但馬を丹波王国と称して独自の勢力があり近畿地方の日本海側は、古代、一つの国でした。(のちに大和政権の支配下に)陸耳御笠は崇神天皇のときに日子坐王(ひこいますのみこ)により由良川で滅ぼされました。
「ミ」や「ミミ」は、神様にもミが付く名前があり、古代の海洋民(ミミ族)にもよく見られる名前であり、福井県若狭から鳥取県岩美町陸上まで「ミ」がつく地名が多くあり陸耳御笠の勢力を想定されるといわれていました。
しかし、沢貞治氏(大谷)が奈良朝以前の古語『くが』と水を表す『み』から『陸の水』とし航海族の水飲み場の意味だと発表されています。このことは浦富―香住間を巡航した人なら肯定するはずで、その理由は、香住から絶壁続きの海岸線上から、陸上に広がる長い砂浜を眺めた場合に、乗組員として、上陸への魅力を与えるからです。陸上川の清浄で豊富な水と、羽尾岬による波静かな海面がありますので航海の疲れた心を癒やしてくれる場所だったのでしょう。
昭和58年3月10日広報いわみより一部抜粋
陸上の塩浜は明治に至るまで続けられ、藩に『御用塩』を納め、1俵に付き米6升をもらっていました。江戸時代の製塩は毎年4月に浜割(男一人女二人で家族労働できる程度)をし、10月まで早朝から夕方まで様々な工程を経て塩作りという重労働をしていたとされてます。昔の人が食べていくための重労働を重ねてき、ときに争い事もありながらも変化した結果、今の時代のゆとりがあると思うと感謝です。
嵐ヶ浜の突きあたりのほうに高さ150cm幅90cmの自然石の『相撲塚』があり石には江戸時代から明治にかけて活躍したお相撲さんの『山田川政吉』の名が刻まれています。
そしてもう一つは夏の海水浴場の際にのみ営業する陸上パーキングの後ろにも相撲塚があり、『稲荷枩六兵衛』と掘られています。石の年代の記録によると、山田川よりも先輩にあたる人で、駟馳山にある相撲塚、『下り松』の弟子達と、国上村の若者たちが建てたもので、ちょうど昔の道の東西の入り口にあたるのでこの二人によって陸上の安泰が守られてきたのだといわれています。(2013.4.1現陸上自治会長 小山氏寄稿)
岩美町には網代や浦富、新井などにも相撲塚があります
陸上地区では陸上の墓踊り(町・無形民俗文化財)の歴史もありますので併せてごらんください
東浜駅
豪華寝台列車瑞風(TWILIGHT EXPRESS 瑞風)が停まる駅でもあり、そのことから東浜温度が復活し、無形民俗文化財に指定されている因幡の傘踊りなども披露されています。また、海岸には木道と東屋、レストランアルマーレも新設し観光スポットとして歓迎モードになっています。
甘露神社
所在地: 〒681-0011 鳥取県岩美郡岩美町陸上493
電話番号: 0857-72-0683
参考記事:岩美町陸上の甘露神社を訪ねて…伝説と出雲型の阿吽の狛犬
Beach Cafe & Outdoor ALOHA: 鳥取県東浜カフェ
所在地: 〒681-0011 鳥取県岩美郡岩美町陸上636−22
電話番号: 0857-72-0099
アル マーレ
所在地: 〒681-0011 鳥取県岩美郡岩美町陸上34
電話番号: 0857-73-5055
東浜海岸野外施設 (バーベキュー)
野外施設東浜観光協会
電話番号: 080-1951-1467