仁風閣(国の重要文化財)

仁風閣(国の重要文化財)

国の重要文化財に指定されている仁風閣は鳥取県鳥取市にある明治のフランス風ルネサンス様式を基調とした西洋館で大正天皇が皇太子時代に山陰を訪問された際に宿泊された場所としても有名です

仁風閣とは?

明治40年(1907)5月に建てられた仁風閣は、国の重要文化財に指定されているフランス風ルネサンス様式を基調とした西洋館で、第14代当主池田仲博侯爵が、宮内省匠頭であった 片山東熊(かたやまとうくま)工学博士に池田家の別邸として設計を依頼し(※当初より皇族の宿泊を意図して設計・建築されたとの言われあり)、工部大学校で片山博士の後輩にあたる鳥取市出身の橋本平蔵(はしもとへいぞう)工学士が監督しています。

 

完成したその年、皇太子嘉仁親王(のちの大正天皇)の山陰行啓時の御宿所として利用され、館名は、随行した元帥海軍大将の東郷平八郎が命名し、東郷平八郎の筆による額が現存しており、建物内部に展示されています。明治以降は鳥取市の所有となり、迎賓館や公会堂として利用されました。

 

片山博士は、明治洋風建築最高の傑作である赤坂離宮をはじめ、京都国立博物館など、数多くの有名建築を設計し、当時の宮廷建築の第一人者と云われた人です。

鳥取城跡・仁風閣 展示館 久松公園内
〒680-0011 鳥取県鳥取市東町2丁目121
開館時間
9時~17時(入館は16時30分まで)※仁風閣は2023年12月29日より長期休館中。(約5年間)

 

敷地内にある市指定名勝である池泉回遊式日本庭園の宝隆院庭園は文久3年(1863)、第12代鳥取藩主池田慶徳が、若くして未亡人となった先代慶栄の夫人宝隆院(ほうりゅういん)を慰めるために造営したもので庭園の西南隅には茶座敷宝扇庵(ほうせんあん)があり、池のまわりを回遊することが出来ます。
(仁風閣事務所では、宝扇庵・宝隆院庭園を貸し出していて事前に仁風閣事務所(電話0857(26)3595)でご確認の上予約します。)

 

鳥取城跡や鳥取県立博物館と併せて散策してください