陸上の墓踊りの歴史を知ろう!鳥取県の最東部の陸上地区にはその年のお盆までの1年間に亡くなった人の供養のために地区の老若男女がその墓を取り囲んで踊る儀式のような行事で、いつ、どのようにして始まったのかは不明ですが、明治~大正の頃から続いていると言われています。かつてはこの「墓踊り」と「寺踊り」の二種類がありましたが、今では「墓踊り」だけが行われていて、平成22年7月30日に町の無形民俗文化財に指定されています。地区のお墓は小高い砂丘地に点在していて「、毎年8月14日の夜、浴衣姿の地区の老若男女が集まって初盆の人の墓を取り囲み温度と太鼓に合わせてその墓を踊りながら廻ります。踊りは素朴な手踊りの「はねそ踊り」を基にし「道念踊り」と「大踊り」の二種類が残り、どちらも必ず右回りに廻ります。歌の文句はすべて調子のよい七五調で「鈴木主水白糸くどき」「阿波の鳴門順礼くどき」「八百屋お七小姓の吉三くどき」「平井権八小紫くどき」「番町皿屋敷お菊怪談くどき」など十三の文句が伝えられています今はテレビでも盆踊りやお祭りの本来の意味をわからず屋台を目当てに遊びに行く感覚になりつつありますが、各地このような風習があるということの起源を知ることで里帰りの大事さやお祭りの大事さなどが理解できるのではないでしょうか。関連情報 牧谷のはねそ踊り(県・無形民俗文化財)亀大明神(お墓)のおはなし岩美町陸上の墓踊りを開催する近くに亀の甲羅をかたどったお墓があります。2014年6月1日号(第64号)の「陸上の石ものがたり10」に下記の記事があり、地元では子供の守り神として陸上や大羽尾の人たちがお参りしていたそうです。【補足・余談】亀大明神 生き物供養碑として全国にも有数あり、亀は縁起の良いものとされている。鳥取市気高町 奥谷神社 亀宮神 寛保元年4月に松平摂津守源澄猶が建立。東伯郡湯梨浜町大字泊 灘郷神社 亀塚 1960年代頃鳥取県境港市花町 恵比寿神社 「大敷網方」とある。亀塚1700年頃亀大明神福島県南相馬市鹿島地区 津神社にヒラメの刺し網に入って死んだウミガメを祀ったもの。もともと、海の近くに建てられたものがある。海亀大明神千葉県銚子市妙見町 妙福寺・妙見宮に「海亀大明神 大正13年10月 熊野丸」とあり、銚子船籍の漁船が関係しているとみられる